長崎県のほぼ中央に位置する波佐見町。焼き物で有名な有田焼の産地・佐賀県有田町に隣接しており、古くから焼き物の産地として発展してきました。そんな「やきもののまち」で有名なのが「波佐見焼」です。
今回は波佐見焼の歴史を紐解き、現代の波佐見焼についてや特徴について紹介します。
後半では実際にジャパレボが取り扱っている窯元さんの紹介もしますので、ぜひ最後までご覧ください。
【波佐見町の魅力】
波佐見町は、日本の棚田百選に選ばれた「鬼木棚田」にみられるように、豊かな自然に囲まれた、街です。
「やきもののまち」とも言われる通り、日用和食器の一大産地なので、たくさんの窯元があり、毎年5月には「波佐見焼陶器祭り」が開かれ、全国各地からうつわ好きが集まります。
【波佐見焼とは】
波佐見焼(はさみやき)は、長崎県東彼杵郡波佐見町で作られている陶磁器です。
特徴として、白磁と透明感のある呉須の藍色が美しいことが挙げられます。
現在は日用和食器として年々人気が増しており、時代に合わせたモダンなデザインのものや、現代の食事に合わせやすい形のうつわも増えてきています。
波佐見焼は伝統工芸品として、世界的な知名度を誇る有田焼と同等の歴史を持つ陶磁器ですが、実は名が知れ渡ったのはほんのつい最近のことです。
その歴史について、お話ししていきます。
【波佐見焼の誕生から現在まで】
約400年前、大村藩主の大村喜前が朝鮮の陶工を連れ帰ったことが波佐見焼の始まりと言われています。
初期の頃は、陶器に釉薬を施したものが作られていましたが、磁器となる原料が発見され、しだいに磁器に染付されたものや青磁が多く生産されるようになりました。
その後、日常食器の始まりと呼ばれる「くらわんか碗」が江戸時代の大ヒット商品として全国に流通し、江戸後期には染付の生産量が日本一になるなど、大きな発展を見せました。
ですが、当時は「波佐見焼」という名前は存在せず、実は、つい最近である2000年以前ごろまでは、「有田焼」として国内外に流通していました。
江戸時代は伊万里港より船積みされていたため、伊万里焼として、明治になってからは、有田焼の産地である佐賀県有田町からも近いことから、有田駅から出荷されていたため、長い間有田焼として流通していました。
つまり「有田焼」として販売されていた陶磁器の中には、「波佐見焼」が多く存在していたのです。
しかし2000年頃に日本の社会問題となった産地偽装問題を機に、産地を明記する必要が出てきたことから、有田焼とは別に、「波佐見焼」として再スタートを切りました。
【波佐見焼のいま】
現在の波佐見焼は、使い心地の良さや料理が映えるという使い手の視点が重視され、形状も絵柄も自由にデザインされているものが多いです。
「特徴がないのが波佐見焼のよさ」とも言われていることから、現代の人々のニーズを取り入れた、モダンでおしゃれなデザインが多くの人々の心を掴んでいます。
【ジャパレボのうつわ】
ジャパレボでは現代の食卓をより華やかにする波佐見焼のうつわを多数取り扱っております。シンプルな白のうつわから、菊の形をした色鮮やかなうつわまで、皆さんのお好みに合わせてぜひご覧くださいませ。
■山下陶苑
1984年創業の波佐見焼窯元の山下陶苑。
波佐見焼では数少ない一貫生産ができる窯元で、うつわを手に取る方の立場に立って今までにない価値を想像し、自社ブランドを展開しています。
ジャパレボでは、山下陶苑が今一番力を入れているnuccaを取り扱っています。
■一龍陶苑
江戸時代後期に創業し、波佐見の数ある窯元の中でも長い歴史を持つ長崎の一龍陶苑。波佐見焼に伝わる技法を用いて、現代の食卓に馴染むシンプルでモダンなうつわを制作しています。
ジャパレボでは一龍陶苑でも不動の人気を誇る、しのぎ皿を取り扱っています。
■石丸陶芸
1948年創業の波佐見焼の窯元です。伝統的な形のものからモダンなものまで、様々なうつわを製造しています。「芸術性あふれるやきものを」という理念のもと、幅広い層に愛される商品を揃えています。
ジャパレボでは菊の形をしたモダンで可愛らしい「キクワリシリーズ」を取り扱っています。
■白山陶器
「なにより使いやすく、生活の中になじむ」をテーマに時代を超えて人に愛され続けるうつわを作り続けています。ジャパレボではグッドデザイン賞を獲得した「コモシリーズ」をはじめ、マルティブルーや麻の糸など、どのご家庭でも使いやすいうつわを取り扱っております。