東京都世田谷区を拠点に活動中の料理研究家 澤田美奈さんにお話を伺いました。
料理のことを心から楽しそうに話してくれた澤田さん。
彼女の「食」への思いは、思いやりにあふれたものでした。
今回はそんな澤田さんに、忙しい人ほど大切にしなくてはいけない、「心も体も元気になる食事」についてお聞きしてきました。
ーなぜ料理研究家へ?
澤田さんの料理との出会いと人生の転機
「もともとは編集者という仕事に興味があり、料理雑誌の編集者をしていたんです。
料理は好きだけど、自己流だったので、たいしたものは作れなかったんです。でも、おいしいものを食べるのは大好きで、、、自分でも作れるようになりたいと思い少しずつ料理の勉強をはじめました。段々と色々なことができるようになり仕事が楽しいなと感じていた時に、勤めていた会社が倒産してしまったんです。これをきっかけに料理の道を極めてみようと思い、色々な料理の勉強をすることになりました。」
と澤田さん。
思わぬきっかけから料理の道に進むことになった澤田さんは、経験を積むため、フードスタイリストのアシスタントをしたり、フードコーディネーターの学校へ通ったりと、様々な勉強をされてきたそうです。
しかし、多忙だったため、心も体も元気になる食事を心掛けるようになったそうです。
ー料理研究家として大切にしていることは「心も体も元気になる食事」
「体は食べたものでできているというように、体にいいものを食べていると心も体も自然と元気になるんです。体にいいものだけにこだわるのではなくて、偏りのない食事をすることもとっても重要で、、、自然と体のバランスが整うんです。おしゃれな料理をしなくても、旬の食材を簡単な調理方法で栄養を逃さずおいしくいただく。これを意識するだけで、彩り豊かな食卓になると思いますよ!」
ーせわしない毎日でも、自分の体と向き合うこと
そうすると「体の声が聞こえる体」に。
「まんべんなく偏りのない食事を続けていると、足りないものが出てきた時、体がわかるようになるんです!無性にお肉が食べたいな、、、とか。こうやって自分の体の声を聞きながら食事を楽しむことで、満足感も格段に上がるし、なにしろ物凄くおいしく感じるんです。
日々の食事をほんの少し意識してあげるだけで、食卓がとても豊かになりますよ!」
もっと「体の声が聞こえる体」にする秘訣があるみたいです。
特別に教えて頂きました。
ー体の声が聞こえる体にするためには、「生きたもの」を食べることが重要
「体の声が聞こえる体にするために私が意識しているのは、発酵調味料などの生きたものを食べることです。発酵調味料と言うと難しく聞こえるかもしれませんが、塩麹や醤油なんかも発酵調味料のひとつです。発酵調味料を積極的に摂取していると、免疫が強くなったり、お肌も奇麗になったりいいこと尽くしなんです。それに、自然と味に深みが出るので、化学調味料を使わなくてもとってもおいしい料理ができるんです。塩麹や玉ねぎこうじ、きのここうじなど、様々な発酵調味料を作り置きしています。作り方も物凄く簡単なので、お忙しい人でも簡単に作れちゃいますよ!」
ーちょっとした工夫で丁寧な暮らしを「簡単。発酵調味料の作り方」
「作り方はいたって簡単で、スーパーで売っている乾燥こうじにお塩とお水を加えるだけ。
これがベースの塩こうじで、このお水をおろし玉ねぎに変えると玉ねぎこうじになるんです。このほかにも発酵あんこや甘酒などもおいしく、かつ簡単に作れて保存ができるので、忙しい毎日でも格段にいつもの料理がおいしくなっちゃうはずです。
お魚を漬けたり、スープに入れてもとってもおいしくなりますよ!」
こうじと聞くとなんだか難しそうなイメージが強かったのですが、実際に作ってみたら本当に簡単です。しかも、体が喜ぶ味に自然とお料理がなります。
ー毎日の料理を「気軽」に「楽しく!」
「料理は毎日のことですから、おしゃれに作ることよりも、素材にひと手間加えた簡単でおいしいものを作れれば十分なんです。これこそが本当の丁寧な暮らしなのかもしれませんね。あまりに頑張りすぎてしまうと、料理が苦痛になってしまうこともあります。そうではなくて、本当に気楽に楽しく作ってみてください。どんなに少ない工程でも、手の温かみがこもっていれば、自然と笑みがこぼれる食卓になると思いますよ!」
澤田美奈(さわだ みな)
株式会社スイーツロータス 代表取締役
https://sweetslotus.com/
東京都世田谷区にて「美奈のおしゃデリ・クッキング」主宰
健康かつ手軽でおいしい料理を生徒さんと楽しみながらレッスンをしている。
料理をおいしく、楽しくをモットーに日々の食卓に悦びと小さな驚きを届けるため、様々な分野で活躍中。