シンプルでおいしい料理をモットーに料理教室を行っている料理家 市川ゆりさん。


彼女の「食」に対する熱い思いと、「器」と「食」の密接な関係についてお話を伺ってきました。そこには「器のこだわり」と「丁寧な暮らし」のヒントが沢山隠れていました。

ー私と器 市川ゆりの「器」との出会い

 

「最初は、栄養学を学んでいたので、器にそこまで興味はなかったんです。ですが、段々と食を幅広く勉強していくうちに、科学だけではなく、日本の伝統的な生活と食が深く結びついていることに気づき感動しました。昔から歴史や伝統文化に興味がありましたので、そこから日本の伝統的な和食器に惹かれるようになったのが私の器との出会いです。」

 

と市川さん。

市川さんはご自身が病気になった経験やダイエットで体を壊してしまった経験から、

栄養学をベースに健康的かつおいしい料理を作りたいと思うようになったそうです。

シンプルにな料理に合わせて、食卓を豊かで楽しいものにしたいという思いから、「器」に

こだわりを持ち始めたそうです。

 

ーいい「器」と過ごすと…

 

いい器と過ごすとこんないいことがあるんです!と市川さん

 

「私は料理教室でも私生活でも職人さんが心を込めて作った一点物の器を多く使っています。いい器は、日本の和食や食材となじみがよく、料理をおいしく見せてくれるんです。

それに、いい器と過ごしていると、自然と料理も丁寧になるんです。凝った調理をしなくても、いい器に盛るだけでおいしくなるというか、、、旬のものをそのまま素材を活かして頂くことができるようになるんです。旬のものを頂くと自然と体がよろこぶごはんになりますしね!いいことが沢山なんです。」

 

職人さんが作られた一点物の「器」には特別な力があるみたいです。

 

 

ーお料理が主役「器」はあくまで引き立て役

 

「器は私たち人間でいうお洋服のようなものなので、お料理に合った器を選ぶことが大切です。器を主役にするのではなく、あくまでお料理が主役。お料理にそっとよりそえるような器を選んであげることが重要です。だからといって毎回違う器を使う必要も、一点物の食器だけを使う必要もありません。大切なのは無理をしないことです。お値段が安くても、使いやすければ問題ありません。皆さんの使いやすい器を沢山使ってあげてくださいね。」

ーそして、毎日使う「器」だからこそ大切にしてほしいもの

 

「毎日使うからこそ大切にしてほしい器があります。それはごはん茶碗と味噌汁の器です。このふたつは自分のとびきりお気に入りの器を見つけてみてください。その際は、ぜひ職人さんが作った一点ものを選んでみてくださいね!職人さんが手間暇かけて大切に作った器を使っていると、自然と丁寧な暮らしになるんです!日本人の基本であるお米をよそう大切な器。この器が自分のお気に入りの器だと毎日が楽しくなるし、ごはんも格段においしくなります。」

 

 

ー丁寧な暮らしの第一歩 いちゆり流「器」の選び方

 

「ごはん茶碗を選ぶときに重要になってくるのは、器の大きさ、重さ、質感です。大きすぎても重すぎても疲れてしまいます。手に持って、しっくりくるものを選んでみてください。

おみそ汁のお椀は、木製の漆塗りの物がおすすめです。これも重さや持ちやすさなどを実際に手に取って確かめてみてくださいね!」

ー料理を楽しくおいしく心を込めて

 

「日本人の食生活には、深く伝統や歴史がかかわっています。難しいことをしなくても、シンプルに、最大限おいしく頂く事を意識するだけで、心も体もよろこぶご飯になるんです。伝統のある食生活だからこそ、心のこもった器を取り入れることで、あたたかみが伝わる素敵な食生活が遅れるようになるはずです。ぜひ皆様も難しく考えず、料理をおいしく、そして楽しんでみてください!そしてお気に入りの器を沢山見つけてみてくださいね!」

 

 

 

市川ゆり(いちかわ ゆり)

東京都内にて「いちゆり食育教室」主宰

季節の栄養をいただくシンプルごはんをモットーに旬の食材を使った体がよろこぶごはんを教えている。

また、味噌汁クリエイターとして、定番の味噌汁から意外性のある味噌汁まで様々な味噌汁のレシピを公開している。