皆さんのお家は糠漬けを漬けられていますか?今回はInstagramで「糠漬け男子」として活動される今出健太さんから糠漬けの魅力についてお伺いしてきました。皆さんきっとなんとなく身体にいいと聞いたことがある糠漬け、どんな風にいいのか、また美味しい糠漬けの漬け方なども今回は聞いてきました。これを読んで是非、糠漬けの魅力を深く知って、今日から糠漬け生活を始めてみませんか?
ー今出さんの普段どんなことをされているか改めて教えて下さい。
「わたしは普段、浅漬けのへしこをメインに作っています。祖母の代から家族でへしこを作っていますが、父の代で商品改良する時に今の浅漬けのへしこが出来上がりました。従来の一般的なへしこは1年かけて塩漬けと糠漬けをするのですが、私たちの作るへしこは漬ける工程を2~3週間で終わらせたものとなっています。なので私たちの作るへしこは塩分含有量も少なく、健康的なへしことなっています。」
ーご家族で代々受け継がれた技術で今へしこを作られているんですね。現在へしこの販売が主となっていますが、今出さんと糠漬けとの出会いや「糠漬け男子」を始めたきっかけを教えてください。
「家業の飲食店が元々小さい港町の食堂のような存在でしたが、30年前に私の父がこれまでの地元の方は勿論、観光客の方にも愛されるようリニューアルして、そこで糠漬けも提供しておりました。なので元々身近な存在でしたね。コロナウイルスが流行った時期にお店を更にリニューアルして、ホームページもへしこだけではなくに糠漬けにも焦点を当てて作り直しました。それがきっかけで糠漬けの魅力を研究するようになり、糠漬け好きの方とも繋がれたらと思い、今の『糠漬け男子』を立ち上げました。」
ー糠漬けの魅力について教えて下さい。
「糠床には植物性の乳酸菌が多く含まれているため、腸内環境を整える『腸活』という面でとても期待ができますよね。また、米糠にはビタミンB1やB2が多く含まれているため、野菜などを糠漬けにすることでより身体の内側から綺麗になれる食事を摂ることができると思います。例えば糠漬けの代表的な野菜として胡瓜が挙げられますが、糠漬けにすることで、生の胡瓜にそういった栄養素もプラスすることができますよね。」
ーご自宅で漬けられている方から「糠漬けを自分で漬けると酸っぱくなってしまう」という経験をよく聞くのですが、酸っぱくならないコツを教えて下さい。
「糠床に含まれる塩分量が少ないことが原因で酸っぱくなってしまう場合が多いです。糠床に雑菌が増えて、過剰発酵によって乳酸菌が増え、味が変わってしまいます。あとは、糠床を空気に触れさせて乳酸菌を少なくするために、毎日かき混ぜて手入れをすることも大切です。」
ーやっぱり毎日手入れをすることは大切なんですね。他にも糠床を管理するコツがあれば教えてください。
「冷蔵庫で管理することですね。糠床の温度が高くなりすぎても乳酸菌が増えてしまうんです。糠床の適性温度は温度 20~25℃くらいですが、一般家庭で年中同じ温度で管理するのは難しいため、一番安定した冷蔵保存をおすすめします。冷蔵庫に入れておけば1~2日くらいなら混ぜるのを忘れても少し安心できますよね。」
ー糠床を冷蔵庫保存することで、忙しい方でも糠漬けを楽しむことができるんですね。糠漬けを毎日美味しく食べれるアレンジ方法を教えて下さい。
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糠漬けきゅうりのタルタル
〈材料〉
・糠漬けきゅうり 1/2本
・玉ねぎ 1/2個
・ゆで卵 2個
・マヨネーズ 大さじ4(60g)
・塩こしょう 適量
・レモン汁 小さじ1
〈作り方〉
①糠漬けきゅうりと玉ねぎウィみじん切りする。
②潰したゆで卵に①と調味料を混ぜて完成!
ー最後に今出さんにとっての糠漬けとはどんなものか教えて下さい。
仕事だけでなくプライベートでも身近な生活の一部にあるものです。自分が漬けた糠漬けで、お店に来てくださったお客さんが喜んでくれるのががとても嬉しいです。私の毎日の喜びのサイクルの中心にあるため、もうなくてはならない存在です。どんどん若い方にも糠漬けの魅力を知って頂き、日本の食文化の素晴らしさをお伝えしていきたいです。
今出 健太(糠漬け男子)
高校卒業後、製菓専門学校入卒し、東京のケーキ屋やカフェにて働き、実家のへしこ工房HISAMIでへしこ作りをしています。
HISAMIホームページ:https://onl.tw/phvU876